世間では相変わらずいろんなニュースが飛び交っているが、13日の金曜日、我々的に(特にAKIEにとって)衝撃的なニュースが走った。歌人の河野裕子さんが前日の12日乳がんのため64歳の若さで亡くなった。
「歌人の河野裕子さん死去…女性の感覚で家族詠む」 (読売)
「現代女性歌人の第一人者・河野裕子さん死去 64歳」 (朝日)
河野裕子さんという人がどれだけの人だったかということは、ネットなどでお調べいただくとして、なぜ本ブログでもこのことでトピックをあげるのかというと、一応短歌やってるAKIEにとっても師匠のような人であるからだ。
5年ほど前、「毎日歌壇」に投稿していたAKIEに、選者の一人であった河野先生から直接電話で、歌の感想とアドバイスなどをいただき、これをきっかけにAKIEは河野先生の夫の永田和宏さんが主宰する短歌結社『「塔」短歌会』に入会し、短歌に本格的に取り組むこととなったのである。(写真は「塔」の会誌。一応AKIEの歌も毎月載っております。)
一昨年、AKIEが子宮摘出手術で入院したとき、その時の状況を歌った短歌をAKIEが新聞に投稿したのを見て、河野先生から心配と勇気づけの葉書をいただいた。同時に、その葉書は河野先生自身が10年ほど前にわずらったがんの転移が発見され、今戦っているところだという衝撃的な内容であった。そして、AKIEに対し、「どんなことがあっても短歌を続けなさい。そうしたら短歌があなたを助けてくれる」といった内容のことが書き添えてあった。今もそれが、長く体調のすぐれないAKIEにとって、短歌を続ける力、そして生きる力となっているのである。(しかし河野先生の短歌に対する姿勢は厳しかった。)
今年もAKIEの歌は「与謝野晶子短歌文学賞」に河野先生の選で入選させていただいたところであるが、それが最後の接点となった。
64歳は若すぎる。90歳でも100歳でもできるのが短歌だ。そしてあまりにも突然だった。悪いとは聞いていたが、まさかという感じだ。ま、死の前日まで投稿歌の選定をやっていたというから、好きな短歌を抱きながら永遠の眠りについたというところであろう。
人は死んで名を残すというが、河野先生の言葉は、多くの人の心に残り、そしてAKIEの心にも生き続けていくのだ。
AKIEさん、短歌・・これからもやるっきゃないね。
最近のコメント