渡嘉敷村
ケラマ(慶良間)諸島の東側にある渡嘉敷島と周辺のいくつかの無人島からなる。
那覇から西へ35kmの位置にあり,高速艇で30分,フェリーで70分(1日1〜2本)。又は諸島西部の外地島にあるケラマ空港(那覇からヘリコミュータで15分)からマリンバスで20分。
周囲20kmの島で,集落は,役場と港のある渡嘉敷,島唯一のホテルのある渡嘉志久,そして民宿や漁港などのある阿波連(あわれん)の3カ所のみ。
産業は,ごく一部の漁業と農業(集団的)を除いて,民宿などの観光,サービス業が中心となっている。
美しい海を資源に観光客は多く,釣りやダイビング,シュノーケリング,冬はホエールウオッチングなど。時に,島の人口より来島者の人口の方が多くなるほど,観光に支えられている。ただし,海上のため,船の欠航が多く,天候によって左右される。
特に国立沖縄青年の家には,年間約5万人の利用者があり,この島を訪れる中心となっている。
島内には小学校が2つ,中学校が1つ(いずれも生徒数10名程度),高校はなく,島の子供のほとんどは,高校で那覇などに出ていくことになる。
また,あまり知られていないことだが,第2次世界大戦の沖縄戦の米軍の最初の上陸地(3月25日)であり,島のところどころに記念碑がある。
島への交通は高速艇「あさひ1号」(左)か,フェリー「渡嘉敷丸」(右)。1日各1〜2本。
海が荒れると欠航が多い。つまり,予定どおりいかないことが多い。島に渡るときは必ず事前に出航状況を問い合わせておく必要がある。
(ちなみにHAMUが乗ったときは,波の高さ3m以上。特に高速艇は正に波を蹴って走り,大揺れで迫力満点。ジェットコースターよりも怖いかもしれない。船に乗って骨折した人もいるそうだ。フェリーも揺れが大きく,乗り物に弱い人はいっぺんにダウン)
左:渡嘉敷港。ここが島の中心部である。ちなみに島にタクシーは1台もなく,乗り合いのマイクロバスが,船に合わせて運転されるのみ。
右:阿波連港。渡嘉敷港とほぼ同じくらいの集落。ケラマ空港からのマリンバスはこの港に入る。
左:渡嘉志久ビーチ 右:阿波連ビーチ
とにかく,今にも雨が降りそうな天気でこの海の色。普通に泳いでも珊瑚礁が見えるそう。
左:この島の農業の中心は米の二期作。2月にはもう田植えが済んでいる。ただし,個人では行われていなくて,農業組合を中心に行われる。
右:ヤギの放牧,しかし本島と違って,ヤギを食べることはないそう。
左:島で一番きれいな(?)建物,老人福祉センター。島は超高齢化社会である。
右:島唯一の住宅。役場と沖縄青年の家の職員,いわゆる島外出身者が住む。
左:島で数少ないレストラン「シーフレンド」。阿波連地区にある。食べ物や酒は,西の久米島とほぼ同じ文化だそうだ。
右:島はハブ王国でもある。集落などにはハブよけが施されているが,無防備で山の中に行くのは死にに行くようなものだ。
(写真は沖縄青年の家周辺で捕まえられたもの)
次ページでは,HAMUが出張で訪れた国立沖縄青年の家について紹介します。