フランク・ミルズについて | バイオグラフィー | ディスコグラフィー

1 フランク・ミルズについて(Who's Frank Mills)

1 誰もが一度は聞いたことがある

 フランク・ミルズという名前は知らなくても、「愛のオルゴール(music box dancer)」という曲(曲と言うよりBGM)は一度は聞いたことがあるという人が多いと思います。題名を聞いただけでわからないという人も、聞けば「なんだこの曲か」と思うはずです。それでもわからないという人でも、きっと街角やTVなど、どこかで耳にしているはずです。この曲は、一般には高田みづえが歌った「潮騒のメロディー」の方が知られているかもしれません。この軽快で心地よい曲の作曲者がフランク・ミルズなのです。
 フランク・ミルズの曲はもちろん「愛のオルゴール」だけではありません。ミルズの音楽は、日本ではポール・モーリアなどに代表される「イージーリスニング」という分類に入るため、喫茶店や商店などさまざまな場所でBGMとしてよく使われており、皆さんも聞いたことがある曲がたくさんあるのではないでしょうか。

2 フランク・ミルズとは

 ほとんどの人が、曲は知っててもフランク・ミルズのことは知らない。そんなフランク・ミルズとは・・?

 フランク・ミルズ(Frank mills)
  1942年6月27日 カナダ・トロント生まれ(※)
  作曲家・ピアニスト・音楽家
  ジャンル:イージーリスニング・インストゥルメンタル・BGM。(時にポップボーカル)
  モントリオール・マギル(マクギール)大学卒業。
  その後ロック・バンド「ザ・ベルズ」の一員となり、1971年「Stay A While」が全米1位。同年脱退。
  1972年ベルズ脱退後初のソロ盤「Love Me, Love Me, Love」をリリース。
  1979年に「愛のオルゴール」が全米・日本・ヨーロッパなどで大ヒット。
  1980年、81年にジュノー賞(カナダ版グラミー賞)を受賞(作曲家部門ほか)。
  その他の代表曲に「詩人と私」「街角のカフェ」ほか。
  現在も本国カナダで活躍中。
  (詳細は、バイオグラフィー・ディスコグラフィーを参照してください)

 ※日本で発売されているCDの解説や一部Webサイトでは、1943年生まれとなっていますが、正しくは1942年生まれです。(公式サイト等による)

3 日本でのフランク・ミルズの人気

 初めて日本でフランク・ミルズの音楽が注目されたのは、先にも述べたように「愛のオルゴール」のヒットからです。(1979年にビルボード誌最高位3位、オリコン(日本)最高位69位)日本では高田みづえが歌った「潮騒のメロディー」(作詞:斎藤仁子、1979年8月発売、オリコン最高位25位)でこの曲を知った人が多いと思われます。(なお、高田みづえの3か月前の同年5月にラジオパーソナリティの、さこみちよがこの曲をリリースしています。)
 同年にアルバム「愛のオルゴール」(但し、原題は題名はthe poet and I(詩人と私))もリリースされ、これに入っている曲が、フランク・ミルズの曲の中でも特に日本で知られているものとなっています。  その後1982年に一度だけ来日しており、その時に来日記念盤「街角のカフェ/フランク・ミルズベストコレクション」が日本で発売されています。その後1986年まで数枚のアルバムのリリースがありますが、それ以降は日本では全く音沙汰がありませんでした。

 しかし、その後も日本でのフランク・ミルズの楽曲の人気は根強く、BGMやTV・ラジオの挿入曲などさまざまなシーンで使われてきました。「愛のオルゴール」はいろんな場面で聞くことがありますし、そのほか「街角のカフェ」「夢見るピアニスト」などは、TFM/JFN系の「ジェットストリーム」などの番組でよく流れていました。管理人はむ!は関西在住時にラジオ関西などで流れているのをよく聞いていました。 (1990年前後に放送されていた「ボンジュール世界の仲間たち」という番組のテーマ曲が「街角のカフェ」でした。)
 また、本サイトの掲示板でも話題になりましたが、フィギュアスケートの伊藤みどり選手が1989年パリ世界選手権でフランク・ミルズの曲を使ったりしていました。(この時使われた曲名は、一部サイトでは「恋人たちのロンド」となっていますが、正しくは、同名のアルバムに入っている「ピアノ、ロック・バンド、オーケストラのための協奏曲第1番」です。)

 そんな中で、NHKラジオ第1放送「おはようラジオワイド(現:ラジオあさいちばん)」の「きょうは何の日」のコーナーで挿入歌として使われていた「詩人と私(the poet and I )」へのリクエストが多く、これをきっかけに、アルバム「愛のオルゴール」と同一内容で、1997年9月「詩人と私〜愛のオルゴール/フランクミルズ(the poet and I)」という題名でポリドールによってCD化されました。(POCP-7254)(現時点において国内から発売されている唯一のCDです。)

4 フランク・ミルズの音楽の特徴

 フランク・ミルズの楽曲は、総じて軽やかで耳当たりが良くて、可愛らしく、そしてロマンチックな気分にさせるサウンドが多く、リラクゼーションにも最適な音楽だと思われます。その中でも「愛のオルゴール」のような軽いタッチのピアノのメロディを含む楽曲が、ミルズの特徴を十分表しているものといえます。
(コンサートDVD(後述)によると、フランク・ミルズが「愛のオルゴール」を演奏するとき、前奏部分を、観客の方を向いて微笑みながら左手で軽くすばやくピアノを弾いている姿がありますが、そういう雰囲気を想像すると良いでしょう。)
 しかし、彼の曲をいろいろ聴くと、必ずしもピアノが中心というわけではなく、ギター、ベース、コーラス、ストリングスなどの響きが絶妙に組み合わさった作りになっており、その幅広さを感じることができるでしょう。いずれにせよ、フランク・ミルズの曲は心地よい気持ちにさせるものばかりです。ぜひ、1曲だけでなく1枚のアルバムを通して聴くことをおすすめします。

 フランク・ミルズの曲を何曲か特徴ごとに分類してみました。
  軽快で可愛い曲・・「愛のオルゴール」「街角のカフェ」「夢見るピアニスト」「恋人たちのロンド」など
  しんみりロマンチックな曲・・「詩人と私」「古風なワルツ」など
  テンポが良く楽しくなる曲・・「ピアノ・レッスンNo.5」「スキー・フィーバー」など
  渋くてカッコイイ曲・・「スパニッシュ・コーヒー」「ブラックフット・カントリー」など

5 僕だけのフランク・ミルズ

 本サイト管理人はむ!も、疲れた時や落ち込んだ時に聞いたミルズの曲に癒され、元気づけられた一人です。そして、音楽のことも、ミルズのことも何もわからない管理人が、ただミルズの曲が好きというだけでWebサイトのページを作ってしまいました。管理人の本体のサイトの題名(Hamu's Sidewalk Cafe)もミルズの「街角のカフェ(from a sidewalk cafe)」から付けたものです。
 ここで(あまり興味ないかもしれないけど)、管理人はむ!のフランク・ミルズの音楽への思いを述べてみたいと思います。

 管理人がフランク・ミルズを知ったのは、そう古くありません。厳密に言うと、流れていてもそれがフランク・ミルズの曲だということを知らなかったのです。(音楽についてはズブの素人なので・・)
 管理人は昔からラジオ好きかつドライブ好きで、当初はトーク番組やヒット曲、ポップスをよく聞いていたのですが、だんだんうるさく感じるようになり、かといって、車でジャズやクラシックを聞くと眠くなるので、イージーリスニングの曲やそれ系の番組を好んで聞くようになりました。
 そんな中、フランク・ミルズの「街角のカフェ」をしばしば聞くことがあって、それがなぜか気分的に疲れているときに効果的に流れてくるので、だんだん印象に残っていきました。(後から考えてみると、それは前段で述べたラジオ関西の番組を多く聞いていたからかもしれない。)その後は、BGM用に買ったジェットストリームのCDにたまたま「街角のカフェ」が入っていて、それを繰り返し聞いていました。

 さらにその後数年たって1997年、管理人はむ!が日々に疲れて、体を壊し、落ち込んでいた頃(現在(2006年)より15kgもやせていた)、買う気なく暇つぶしに入った渋谷のタワーレコードのイージーリスニングのコーナーで、たまたま「詩人と私」のアルバムを見つけ、これに「街角のカフェ」が入っているのを見つけて買いました。そう、CDを買って初めてフランク・ミルズの存在を知ったのです。
 帰ってこのCDを聞くと、1番目に「街角のカフェ」。そしてその音色が心に響いてしまったのです。これぞ「癒される」を実感した瞬間で、なぜか涙さえもあふれてきました。ツボにはまったと言うのでしょうか?(今改めて聞くて、なぜこんな軽やかな曲で感動したのか、その時の気持ちは再現できないけど、それでもやっぱりホッとした気分になります。)そして他の曲を聞いても、心に響く曲ばかり。もちろん「愛のオルゴール」や「詩人と私」も、感動しっぱなし。「ヘネシーアイランド」あたりを聞くと、なんだか嬉しい気分にまでなってきました。そして、じわじわとやる気が沸いてきた感じで、これをきっかけに立ち直ったと言っても過言ではないほどです。

 ほぼ時を同じくして、自分のホームページを立ち上げる機会があったのですが、そのネタ探しをしていて、この時の自分の気持ちをメモする意味で、フランク・ミルズのことについても書いておきたいと考えたのが、本ページの始まりでした。
 その後、思いがけず多くの方に検索で本ページを見つけていただき、掲示板などで熱い思いを語ったり、有用な情報を教えていただりして、改めてフランク・ミルズの根強い人気を認識しました。(余談ですが、「詩人と私」で検索してきた人の一人が、管理人の監視人です。 )

 素人が作るページでWebサイトとしてはつたないものですが、今後も出来る限り多くの人にフランク・ミルズの楽曲の良さを伝えていきたいと思います。しかしながら、新しい情報が少なく(本国カナダでは現在も活躍しているようですが)、管理人の語学力、音楽の知識及び行動力が不足しているため、ページの充実がままならぬ状況です。もし新たな情報(あるいは1982年の来日当時のことなど昔の情報でも大歓迎)があれば掲示板・メールなどでお教え頂ければとありがたいと思います。よろしくお願いします。

 

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