(1ページ目の続きだよ)

7 サラブレッドロード
 日高と言えばやっぱりサラブレッド。馬も見たいので浦河からは少し山手側を走ることにした。するとあちらこちらに競走馬の牧場が。hamuも競馬は一時期よくやっていたこともあり(最近はほとんどやらなくなったが・・・)なかなか感動的な景色であった。馬も都会で賭け人の相手をするより,こういうところでのんびり過ごす方が幸せなんだろうけどなぁ。
 そして,一つくらいは有名な馬も見たく,引退後の名馬がたくさんいる新冠(にいかっぷ)まで向かった。三冠馬ナリタブライアンの記念館があるらしいのでそこを目指したが,着いた頃は夕方になってしまって,ブライアンのお目見え時間も終わっており,結局なにも見れなかった。でも,無名の馬であっても,サラブレッドのいる風景は絵になるものであった。時々ラチがあいて馬が道路を横切ったりするのもあって,んー,のどかな心洗われる風景。どこへ行っても飽きることのない風景であった。
 そしてあっという間に,日は暮れてしまい,あとはただひたすら室蘭へ,室蘭に着いたら午後9時。ホテルの予約をしておいたから良かったものの遅くなってしまったなぁ。気がついてみれば,朝起きて14時間走りっぱなし,その間何も食べてなかった。別に腹も減らなかったので・・・。こういうことが出来るのも一人ドライブだからかな。。。


サラブレッドのいる風景です。どの牧場も本当に素敵でありました。そいえば2002年はウマ年ですね。

写真左:紅葉の山がバックの馬も絵になります。それにしても,馬って草ばっかり食べてるなあ・・・・
写真右:新冠の牧場銀座展望台からの景色です。もう日もほとんど暮れかかっています。見える景色は,あの一世を風靡したオグリキャップのいる優駿スタリオンの牧場です。しかし,有名馬は1日1〜2回の公開なので,時間を調べて行かなければなりません。また,ゆっくり来たい場所の一つです。

8 No.1景勝地・地球岬
 1日あけて日曜日,今日は帰る日。前日は遅くまで走り通しだったこともあり,この日はゆっくり10時前出発。折角室蘭に来たのだから,室蘭市内を簡単に見て回って,有珠山を通って,最後登別で温泉に入り,そして,夕方千歳から東京に帰るというプランを練って出発した。
 まずは地球岬。ガイドマップをみると,北海道の景勝地投票でNo.1になったというから,一度行ってみようと思い岬に向かった。行くまでは正直期待していなかった。海だから綺麗だろうなとは思うけど,北海道のいろんなすばらしい景色を押さえて,工業都市の室蘭市内にある岬が1位になるというのが信じられなかったからである。「地球岬」というなんか後から作ったような名前もあやしい。
 しかし,その予測は大きくはずれた。
 実際にこの目で見ると,「おー」って声が出てしまいそうな素敵な景色であったからである。天気が良くなったこともあるが,襟裳岬と違って波も穏やかだし,なんと言っても水面に映る太陽の光が微妙な雰囲気をかもし出している。うーん。これは自分的にも1位は納得かも。


地球岬という名前は,アイヌ語で絶壁を意味する「チキウ」から来ているそうだ。これに「地球」の文字を当てはめたのは他の地名と同じ明治時代。
後で作った当て字ではなさそうだ。だとしたら,なんとイキで,しかもこの岬にピッタリな名付けなんだろう。
写真は,実際に地球をかたどった展望台。床に世界地図を表している。これもなかなかセンスが良い。

こんなJpegの画面を見るより,実際行って自分の目で見る方が絶対に良いです。朝早く来たらもっと良かったかも。

別の角度で見てもナイスです。白い灯台が海にマッチしています。それから,同じ展望台から,別の方角を見るとこれまた紅葉の断崖がすばらしい。

9 予想を裏切った室蘭の素敵な風景
 室蘭は地球岬だけじゃなかった。室蘭の風景は次の目的地へと急ごうとしたhamuを次から次へと足止めさせた。それほど素敵な景色(「すばらしい」というより,「素敵な」という副詞がピッタリ)が目白押し。ちょっと室蘭を甘く見すぎたかもしれない。
 市街地も独特の雰囲気がある。夜景も良いらしく,海にはイルカや鯨もいるらしい。ここは絶対もう一度ゆっくり来たい場所だと思った。なんか宿題ができた感じ,後ろ髪を引かれる思いで室蘭を後にした。


写真左:室蘭市内の様子です。小高い山と家々がバランス良くマッチしています。
写真右:室蘭といえば鉄を中心とした工業都市でもあります。大工場と港が並ぶ景色も壮観です。

写真左:室蘭の湾内を横切る白鳥大橋。北海道一の橋である。見た目横浜ベイブリッジあたりよりさらに一回り大きい感じだ。通行無料なので,採算が合うのか心配になってくるくらいだ。しかし。室蘭の新しいシンボルであることは間違いがなさそう。
写真右:橋のそばの風力発電。橋のライトアップの他に,周辺地域の電力供給をも担うらしい。風力発電のある景色ってなんかいいですね。

10 有珠山へ向かう
 今回ここまで来るとどうしても行きたかったのが噴火から1年後の有珠山だ。噴火の時期は自分の職場からも同僚が現地に派遣されたということもあり(もっと長引けば,hamuも行くかもしれなかった。),今の様子を見ておきたかった。
 車を進めた。しかし,道中にも素敵な風景がたくさんあって寄り道しながら・・・,そして,伊達市内を通って今度は方向を北に進めるとまもなく洞爺湖が見え,さらに有珠山の噴煙が見えてきた。


なんか,道中こんな素敵な海沿いの無人駅があったので,思わず車を止めて写真を撮りに行きました。
ここはJR室蘭本線黄金(こがね)駅。駅の名前も粋な感じです。しかし,アングルにコスモスが入るともの悲しげな風景になるのはなぜ?

写真左は,昭和新山です。昭和18年に土地が隆起して出来た山。ここも噴煙が出ています。こんな山がいきなり出来ちゃうんだから,やっぱり自然の力はすごいなあ。
そして,洞爺湖です。まずは有珠山の反対側の展望台から見ましたが,逆光ではっきり見えず。しかも,飾りの熊の剥製をバックに写真を撮ると100円だって。。。

有珠山に近づくと,その噴煙がはっきり見えるようになってきた。それにしても美しい景色と危険は紙一重なんだなぁ。

11 有珠山。あれから1年
 洞爺湖温泉街に到着した。湖畔沿いの温泉街はたいてい復旧して営業していた。しかし,少し山の方に入ると,未だ国道が閉鎖され立ち入り禁止になっていて,壊れたままの家もあった。有珠山のすさまじさをまざまざと見せつけられた感じだ。30年に1回は噴火するという有珠山。しかし,ここにいる人はここを去ろうとしない。それは,30年に1回の被害を受けたとしても,後の29年は有珠によってもたらされる自然の恩恵を受けることができるからだそうだ。うーん,ものは考えようなんだなぁ。


有珠山のそばを通る国道ば途中で土嚢が積んであり,通行止め。ガソリンスタンドも閉鎖のまま(三菱のマークがなんとも不思議・・現在日石三菱は看板がeneosに変わっているはずなので・・)大きな火山岩がそのままにしてあり,生きた博物館かも。山の中腹あたりから出る噴煙も激しい。

噴火口が見える場所に行く途中の壊れたままの建物。写真左は町営温泉。写真は洞爺湖温泉小学校の校舎。

洞爺湖温泉バスターミナル内にある虻田町火山科学館。有珠山の噴火の歴史を学べます。写真左は,この2000年の噴火のあとのトラック。写真右は,1977年の噴火の時のものをそのまま再現してあります。

12 北の湖のふるさと壮瞥町
 有珠山と洞爺湖を後にして,少し走ると,壮瞥(そうべつ)町という所に入った。すると,「北の湖記念館→」という看板が出ており,寄ってみることにした。ここは昭和末期の名横綱北の湖(きたのうみ)の出身地(しこ名も,洞爺湖からとってある)であり,それを記念してできたものだそうだ。
 北の湖といえば,hamuも小学生のころからTVでよく見ており,なんか憎たらしいほど強い横綱だった覚えがある。(今となっては横綱らしい横綱だっと言えるが・・・)
 しかし,この周辺の風景もなんだかのどかで,とても感じがよかった。


 記念館は国技館のイメージか。町営で,北の湖記念館と壮瞥町郷土資料館をかねている。

 ここもかつては鉄道が走っていて,昭和61年に廃止された場所である。当時の看板がその雰囲気を残している。

なんか,パークゴルフをやっている所がのどかだったので,撮ってみました。コース名はその名も「北の湖コース」。

13 カルルス温泉で命の洗濯
 この旅の最終目的は,温泉に入ること。2年前の道東の旅では,一度も温泉に入ることが出来ず,今回はなんとか行きたかった。ターゲットは登別温泉。紅葉のオロフレ峠を越えてると,まもなく登別カルルス温泉へ。立ち寄り可能の温泉旅館があったので,こちらの方に寄ることにした。温泉の素でも有名な乳白色の温泉だ。500円を払って本物の乳白色の温泉に浸かる。露天風呂もあり,この旅の疲れは癒された。命の洗濯とはこういうのをいうのだろう。う〜ん満足。
 体もあたたまったところで少し休憩し,気がつくともう午後3時半。あっという間だ。
 帰りの飛行機の時間もあるし,すぐ近くの登別温泉の本体の方は横目に素通りして,千歳へと向かった。本当は支笏湖なども行きたかったが,断念。ま,いいか,また来ればいいのだから。


写真左は,オロフレ峠付近。美しい渓谷があった。しかしどうも写真ではうまく紅葉の赤が出ない・・・本当はもっともっと赤いのです・・・
写真右は,カルルス温泉の入り口。カルルスは,アイヌ語ではなく,英語でもロシア語でもない。実はチェコ語なのだ。明治時代にカルルス温泉が発見された時,その乳白色がチェコのカルロビという温泉と同質だったのでそこからカルルスと名付けられたらしい。
本当は温泉そのものも撮りたかったが、湯船までカメラを持っていくわけにもいかず、断念。

すぐ近くの登別温泉の方はほぼ素通り,カルルス温泉は山中の温泉って感じであったが,登別温泉は開かれた温泉地であり,観光バスや観光客でにぎわっていたし,駐車場も料金を取るので・・。しかし,車を止めてしっかり写真だけは撮っている。特に右の写真は地獄谷と呼ばれるところ。

14 また来るぞ,北海道
 夕暮れになった。この旅も終わりだ。最後にもう一度だけ海の方に出た。静かな海であった。少しだけここで物思いにふけって,いろんな感動的な景色を思い起こした。良い旅であった。しかし反省点もたくさんあった。
<今回の旅の反省点>
1 あまりにも欲張りすぎて先を急ぎすぎる旅であった。後であそこも行きたかった,ここも行っておきたかった。っていう場所が続々と・・・今度はじっくりポイントを決めて行こう。
2 今回は,誰かと会う予定もなく,人とのふれあいがほとんどなかったこと。hamuはいろんな旅で「ふれあい」が重要であることを知っているはずなのに・・やっぱりこれも急ぎすぎた結果か・・・
3 美味しいものをあまり食べられなかったこと。2日目に至っては,飯を食わず走りっぱなし。夜も1人で入れる店がほとんどなく,なんかありきたりの定食ものですませてしまった。北海道の味覚をみすみす逃してしまった。
4 出張ついでに来るのはやっぱりダメだ。背広や仕事の書類など荷物は多いし・・・靴も革靴だし・・・。やっぱりこういう所はプライベートで来るべきだ。
5 写真は相変わらず下手だ。自分の目でみた景色はこんな程度ではなかった。(しかし,上手になろうとも思っていないが・・・)
6 そして,可能ならばこの感動を共にできる人と一緒に来るべきだ。このすばらしい景色は一人で感動するにはもったいない。

 いろんな反省もしつつ,また来るぞと心に決めてあとは千歳へ一直線。車を返却したころは,もうとっぷり日も暮れていた。そして,19時20分飛行機は千歳を飛び立ち,日常の生活に戻った。


登別から,海岸の方へ降りた萩野というあたり。海の色は写真よりもっとうす緑色で美しかった。遠くにはいか釣り漁船の灯りが見える。
そして,北海道の海を後に・・・


おしまい。

おまけ!!

 (その1)にもどる

 Flower Version見出しにもどる

ホームページ(Hamu's Sidewalk Cafe)へもどる