成田からボストンへ


ボストン・ハンティントン(Huntington)通りのクリスチャンサイエンスセンター(The First Church of christ,scierntist
)

1 いよいよ出発
 2001年1月17日,12時30分成田空港集合。この歳になって初めての海外。前日深夜遅くまで勝手の分からぬ旅の準備でどたばたとしていた。当日,重いトランクとリュックをぶら下げて,タクシーで東京駅へ,そして成田エクスプレスで成田空港へ。(東京駅では反対側のホームに間違えて行ってしまって,重い荷物を抱えて走り回った。先が思いやられる・・)
 空港の待ち合わせ場所では今回の視察団4人のうちの他の3人(W団長,Tさん,Nさん)と見送りの旅行会社の社員(交通と宿泊と現地通訳,ガイドの手配をする人)が先に待っていた。一番下っぱなのに一番最後・・・(苦笑)。
 チェックインをすました後,喫茶店で出入国カードその他を記入しつつ,旅行会社の人から道中の説明を受ける。アメリカの食事の予約は日本からはできないので,レストランは自分たちで探せとか・・・。その他もろもろ。
 そして,旅行会社の社員と別れ,4人は出国審査の後,搭乗口へ,いよいよ出発だ。
成田空港の搭乗口

2 ドキドキの道中
 そして14時40分ユナイテッド航空UA884便シカゴ行きに乗り込む。いきなり黒人のパーサーとスチュワーデスがお出迎え,まるでこれからスターツアーズにでも行くかのような雰囲気。しかし,チェックインの関係で他の3人とは席が離れてしまった。自分の席はキッチンのとなりの通路側,フライトアテンダントがしょっちゅう行き来するのだがみんな外人で英語をしゃべっている。一抹の不安が・・。窓側に座っていた女性は日本人かと思って,「カバンを隣に置いても良いですか?」って声かけたけれど通じない。どうも韓国人らしい。う〜ん・・・。ほぼ定刻通り飛行機は離陸。しばし日本とお別れだ。機内では何人かのアテンダントからいろいろ何か話しかけられるのだが,よくわからない。文字で単語が書いてあるとなんとなくわかるのであるが,話言葉だと発音がさっぱりわからないのである。Whold you・・・・何とかかんとかとか言っているのだが。。。
 とにかく,そのときはyesともnoとも言えずにスマイルでごまかしたって感じ。アテンダントもそのまま去っていったから,特に重要なことではなかったのだろう。機内では食事が3回,他にも何かスナックみたいなのが出たりして,そのたびにわけのわからん言葉で話しかけられたが,こういうときにはあせってPleaseやThisのような基本的な単語さえも出せずに難儀した。指でさして「これプリーズ」とか訳のわからないことを言って・・・それで通じたから良いようなもののこれから先が思いやられる。
 正味乗ってる時間が10時間25分。かなり疲れる。飛行機の中で寝られるかと思ったけれども,目をつぶっていても寝れない。緊張しているのかも。足も痛くなったりして,エコノミー症候群なんて最近言われているが,本当にそういう感じがしないでもない。

写真左:第1食目の機内食 写真右:これも機内で出た。「きつねラーメン」なんて日本でも聞いたことないぞ。 

3 アメリカの大地へ
 すぐ夜が更けて,またすぐに夜が明けて,時差を感じながら,そして現地時間で午前11時10分(日本時間午前2時10分)についにシカゴ・オヘア空港に着陸した。ついにhamuも感動の異国の地の第一歩だ。シカゴではまず入国審査。全く無愛想な恰幅の良い軍人風の審査官だった。前のW団長は何か聞かれていたので,自分も聞かれるかと思ったけれど,何も聞かれないどころか一言も言わずにパスポートを投げるような感じで返されて,早く行けという感じで,そんなこんなで入国審査は何事もなく?終わった。荷物を一旦受け取り、ボストン行きの国内線の飛行機に再度チェックイン。(これもどの窓口に行ったら良いのか迷って)そして乗り場のゲートを探すが見つからない。シカゴ・オヘア空港は超でかい空港なので、国際線ののりばから,国内線の乗り場までモノレールに乗っていくのだ。しかも乗る航空会社によって4つも駅があって迷う。決して難しくないのであるが,とにかく全部英語なので慣れていない。4人の日本人がきょろきょろしている。
 そしてようやく見つけてゲートへ。次の飛行機まで時間があるので,各自別々にそのへんをうろちょろ。コーヒーショップの値段表が珍しく,じーっと覗いていたら,いきなり店の人にMay I help you? と聞かれて,断る言葉が出てこずにCoke Pleaseと言ってSサイズのコーラ$1.35を買った。初めての外国でのお買い物である。しかしSサイズと言っても日本のLサイズの大きさだ。こっちのLサイズはというと,バケツみたいな感じだ。

写真はシカゴ・オヘア空港。とにかくでかいでかい空港だ。

4 ボストン上陸
 さて,飛行機は国内線UA884便ボストン行きに乗って,2時間半ほどのトリップ。そして午後5時ごろ当初の予定より少し遅れてボストンに到着。ボストン空港には日本語ガイドさん兼運転手が迎えにきていた。(高松さんという日本人女性)。ガイドさんというのは旅行会社が手配した,空港までの送り迎えと市内紹介をしてくれる人だ。
 やはり外は寒い。雪は降っていないけれど、あちこちに残っている。しかしボストンとしては温かい方なのだそうだ。
 テッドウイリアムストンネル(Ted Williams tunnel・1940年代に活躍した大リーグボストンレッドソックスの野球選手の名前がついている)という海底トンネルを通って市内へ,そして第一日目に泊まるミッドタウンホテルへ。道中ガイドがボストンについて説明してくれているのだが,長旅で疲れているので聞く気力がない。外の光景も古い建物と街ゆく人々も当然アメリカ人がほとんど、不思議な感じで何か夢を見ているようだった。
 ホテルにチェックイン後,ガイドと別れ4人で近くのショッピングモールに飯を食いに行く。マルシェという,屋台村みたいな方式の店に入った。自分で食べたいものを頼まなければならない。つたない英語(英語にもなっていないかもしれないが)でなんとかビザを頼む。
 帰りに水と翌朝のパンを買いにセブンイレブンに寄った。店員が日本のセブンイレブンと全く同じ制服を着ているのだが,背の高い黒人,売っているものは当然違うし,やっぱりちょっと雰囲気違うなぁ。
 そして、午後9時ごろ(日本時間では午前11時)24+14時間の長い長い1日が終わり、ほとんど何もしないまま眠りこけた。

写真左:プルデンシャルセンター(Prudencial Center)というショッピングモールの中にあるマルシェ(Maruche)という屋台村方式のレストラン。
写真右:初日,2日目と泊まった2階建てのミッドタウンホテル。どちらかというとうら寂しい感じ。

5 ボストンの朝
 2日目の朝を迎えた。時差のせいか2時間ごとに目が覚めて,なんだか寝たような寝てないような感じ。広いツインの部屋に一人,沈み込むほどのキングサイズのダブルベッドということもあった。朝起きてTVをつけても,当然どのチャンネルも英語。こんな調子でこれからまだ8日間あるとは・・・。
 今日は,ガイドさんの車で午前中がマサチューセッツ工科大学(MIT)見学,ボストン美術館鑑賞と道中,市内の風光明媚なところに寄って,昼の食事のあと,午後はハーバード大学公式訪問だ。朝からビジネススーツとコートに身を包んで・・・緊張感が高まる。
 まず,MITへ,氷の張ったチャールズ川を渡り,広い広いキャンパスへ,ここは見て回るだけだから気は楽だ。車を降りてキャンパスを歩く。とにかくそれぞれの建物が神殿みたいで圧倒された。

 写真1〜3はマサチューセッツ工科大学(MIT)です。
 1:キャンパスの正面,キリアンコート(Killian Court)。中央の建物はAlumni Centerと言って講堂みたいなもの。
 2:物質工学科の校舎 3:図書館
 4:MITから見たチャールズ川(Charles River)。川は凍っている。対岸はボストン州立大学です。

6 ボストン美術館
 30分ほどのMIT見学の後,ボストン美術館へ,全世界の貴重な美術品,彫刻品が収集展示されており,その数はすごいものである。本気になって見れば2日はかかるだろう。モネやゴーギャンの非常に貴重な絵画がオリジナルで展示されているようだが,とにかくいっぱいあること,1時間という短い時間なこと,美術に詳しくないこと,そして説明が英語でわからないことで,なんかすごい〜って雰囲気だけ味わって終わりって感じだった。

 1:ボストン美術館(Museum of fine arts,Boston)の入り口
 2〜4は世界各国の絵画 2:エジプト 3:ヨーロッパ印象派 4:日本の浮世絵
 (フラッシュ撮影とビデオは禁止なのだが,こういう時にデジカメって感度を確認しながら写せるからいいなぁ)

7 ボストン市内の雰囲気
 時間はすぐに昼へ,食事場所へ向かう途中でビーコンヒル(Beacon Hill)という高級住宅街を通って,記念撮影。ゆっくり見たいのだが本当に通るだけという感じだった。ガイドさんがいろいろ説明してくれているのだが,へぇ〜,ふぅんって感じでなんかその深さに圧倒された感じだ。午後からは公式訪問もあるので緊張しているのと,眠気で本当にまだ夢見気分。
 ちなみに,ボストンはマサチューセッツ州の州都でアメリカで最も古い街,1620年頃ブラックストーンというイギリス人がビーコンヒルに住んだのが最初の移民だそうだ。ボストンとはこのブラックストーンがなまったものとも言われている。人口は60万人,周辺地域を含めると280万人くらい。そんな話を聞きながら,昼の食事場所に向かった。

静かな高級住宅街ビーコンヒルのたたずまい。それぞれが古い100年以上の煉瓦造りの建物ばかり。

8 ボストンの昼下がり
 昼は繁華街クインシーマーケットの中のダージンパークという店でローストビーフを食べた。これがまたジャンボ。しかもこってり味。昼からもうまったりって感じ。これから仕事なのにこんなに腹一杯でいいのだろうか。少し残して,腹ごなしにそのあたりを散歩した。ボストンの繁華街で人も多いが,上品でとても雰囲気のある町並みであった。


 ボストン市内中心部に近いアクエリアム(Aqurium)という地区の少し庶民的な(とは言ってもとっても上品だが)繁華街。
 1 倉庫を改造した感じの横に長いクインシーマーケット(Quincy Market)。レストランの他にファーストフードの店がたくさんあって長蛇の列ができていた。
 2 商業の中心らしい雰囲気の広場,横の建物はファニエルホール(Faneuil Hall)。正面の高いビル多分商社ビルだったと思う。
 3 クインシーマーケットの一角から望むノース通り(North street)の様子。
4 後ろの塔はカスタムハウスタワー(Custom House Tower) 。何をする建物かはそこまで行っていないので不明。
5 昼飯を食ったダージリンパーク(Durgin Park)というレストラン。6はそこで食べたローストビーフ

9 ハーバード大学訪問
 さて,午後からは今回の出張の最初のお仕事ハーバード大学訪問へ。またここもすごく広いキャンパス。さすが世界最高の学府というだけのことはある。街全体が大学と一体になっている。大学の事務局に行き,そこで香田さんという専門の通訳が来て,ほどなく,先方の施設責任者ピーター・ライリー(Peter Riley)さんとマイケル・リッツマン(Michael Lichten)さんがやってきて握手の挨拶の後,ミーティング開始。(ミーティングの模様は出張レポートのページで。)とにかく,職場に提出するレポートも書かなきゃなんないので,必死にメモ。やっぱり話してる英語は通訳がいないとさっぱりわかんないなぁ。
 1時間半ほどのディスカッションのあと,キャンパスツアー,そして今度は大学のセンターに入り,ハーバード大学長ハント( Richard Hunt)教授との対話。偉い人が出てきて非常に緊張した。そして終わった頃はとっぷり日は暮れていた。

 ハーバード大学(Harvard University)のひととき。詳しくは出張レポートのページで。
 1:大学内のシンボル塔,教会として使われているらしい。
 2:ハーバードとは創始者ではなく,最初に寄付をした人の名前である。このジョン・ハーバードの銅像の足を触ると,もう一度来ることができるらしい。hamuも足触ったから,また来れるかな!
 3:生協を含む大学会館,なんと6階建て。中にはおみやげ屋,ショッピングセンターなど,本当に一般の観光地と同じで街にとけ込んでいる。
 4:たそがれのハーバードヤード。大学とは思えないくらいのたたずまい。

10 ボストンの夜
 1日が終わり,ガイドさんとも別れ,ボストンの夜,もっといろんなところへ行きたいが,時間がないのと(明日は午前5時半チェックアウト),疲れているので,また昨日のプルテンシャルセンターで晩飯。そして折角だからということでロブスターの店に入る。しかし,とにかくメニューを見ても頼み方がよくわからない。で頼む役はいつもhamuだ。かきを頼んだら,一皿に12個も出てくるし,もう大変。そしてどきどきのロブスター注文。始めsmallサイズを頼もうとしたが,店の人に「それでは小さい」とか言われて,midiumサイズを頼む。4人いて,4つ頼んだものの。「待てよ,これって1匹が4人分じゃないのか」とか,出てくるまでみんなが不安表情。周りの客もロブスターを食べてる人はいない。するとまもなく4人分といってもよいくらいでかいロブスターが4尾登場。ナイフとフォークで悪戦苦闘して,食べてみたもののまたこれが大味,まるで蒲鉾を食べているよう。しかもバターがたくさんしみていて・・・,まぁこれは話題づくりだけでいいなって思った。一人あたり$75也の豪華なお食事でした。帰りも勘定の仕方,チップの渡し方が分からず,いつ渡せばよいのかとかあーでもないこーでもないとか言いながら,まあなんとか15%くらいプラスして置いていく。
 そんなこんなで,ボストンの夜は終わった。

写真左:かき(oystar),腹こわすからと,あまり他の人が食べたがらず,hamuともう一人で食べまくり,翌日もかきを食べた。かきってこんなに食べて良いものなんだろうか・・・
写真右:大型ロブスター約2ポンド(これでもMサイズ)。横のポテトも大盛り。

11 ボストンをあとに
 本当にあっという間のボストンであった。まだ名所の10分の1くらいしか見ていないかもしれないが,まあ,今後はプライベートでゆっくり来ようということで,翌朝まだ日が明け切らないうちに,ボストンを後に,そして,UA1867便に乗り込み,次の訪問地ニューオリンズへと向かった。
夜のクリスチャンサイエンスセンター

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